留学レベル: Postgraduate(修士課程) |
カレッジ: London College of Communication |
コース名: MA Service Design |
留学期間: 2021年 10月~ |
ここ数年で「サービスデザイン」という言葉を聞くことが増えましたが、現在ロンドン芸術大学(UAL)の修士課程でサービスデザインを学ばれているHirose Eriさんより留学生活のお話を聞かせていただきました。これから更に需要が増えていくことが予想されるサービスデザインの授業ってどんなだろう?という疑問にお答えいただきます。
留学準備について
Q. 留学を決心した理由やきっかけを教えてください。
元々、海外、特にイギリスで働きたいと思っていたのと、広告以外の業界で働きたいと思い始めたのがきっかけでした。W+K(Wieden+Kennedy)で学んだストラテジーの経験を活かしつつ、かつクリエイティブな仕事ができる職種はなんだろうと考え始め、サービスデザインという分野を見つけました。キャリアチェンジをする上で、大学院留学は足掛かりになると思い、イギリスで修士コースを探し始めました。
Q. なぜロンドン芸術大学を選びましたか?
大学生の時にイギリスに語学留学したことがあり、その頃からいつかまたイギリスに戻りたいと思っていました。また、イギリスの大学院は12~15ヶ月で修士号が取得できるところが多く、学費がアメリカなど他の英語圏の国と比較し安価であることもイギリスを選んだ理由でした。イギリスの大学院は他にも検討しましたが、UALは最も実用的であったため、選びました。15ヶ月の間に実際に複数の
サービスデザインのプロジェクトを進め、卒業の際にはポートフォリオの作成ができますので、就活にも役立つかと思います。
ロンドン芸術大学コースについて
Q. MA Service Designはどんなコースですか?
コースでは、実際のプロジェクトを通して、「サービスデザインのプロセス全体の流れ」、「ユーザーペルソナ・ジャーニーマップ・サービスブループリント」などのツールの作成、デザインプロジェクトにおけるチームワーク、外部のクライアント/パートナーとのプロジェクトの進め方などを学ぶことができます。
プロセスとしては、セカンダリーリサーチ/プライマリーリサーチを通して課題・インサイトを見つけ、それを元にペルソナやジャーニーマップを作成し、最終的にサービスの構築まで実施します。プレゼンが月に3、4回ほどあり、ストーリーテリングのスキルも学ぶことができます。
Q. 一週間のスケジュールを教えていただけますか?
実際に、仕事でサービスデザイナーとして働く際、全てのプロジェクトをチームで進めるので、授業でも6月から開始する最終プロジェクトまでの4つのプロジェクトは、ほぼ全てチームで進めます。そのため、実際の仕事のようにチームミーティングや、チームでタスクを割り振って各個人でタスクを進める時間がほとんどです。70%オンライン、30%対面の比重でプロジェクトを進めています。
特に私の場合、デザインのバックグラウンド(経験)がないので、チームでプロジェクトを行うことでデザインのバックグラウンドがあるコースメイトから色々と学べることも、大変プラスであると感じています。
Q. 一週間の例
Mon: チームミーティング、デスクリサーチ
Tue: チームミーティング、フィールドリサーチ、プレゼン準備
Wed: 授業、デスクリサーチ、クライアントミーティング
Thu: 一日授業
Fri: 個人課題であるエッセイを書く
Sat: チームミーティング、個人でタスクを進める
Sun: 休み
Q. チューターはどんな方たちですか?
全員、デザインバックグランドのある方です。実際にデザイン業界で働きながらチューターをされている方もいれば、講師経験などアカデミックな経験が豊富な方もいます。チュートリアル(チューターによる少人数授業)は講義形式の授業もあれば、プレゼンやグループプロジェクトに対してフィードバックを受けるものもあります。
Q. クラスメイトはどんな方たちですか?
年齢は20代前半から30代後半の方が多いです。大学を卒業してすぐの方もいれば、10年以上の職歴がある方などさまざまです。
国籍は中国が35%、インドが35%、その他アジアの国が15%、南米が10%、イギリスが5%ほどです。ちなみに私はコース唯一の日本人です。
プロダクトデザイン、UXデザイン、グラフィックデザインなどデザインバックグラウンドの学生もいれば、私のようにストラテジーやマーケティングなどデザインバックグランドのない学生もいます。
Q. 日本の大学と違うなと思ったことがあれば教えていただけますか?
日本の大学では、講義がメインで受け身の姿勢でひたすら授業を受けますが、UALでは、全て自分でプロジェクトを進めるので、自主性・積極性が重要となります。細かいガイダンスがなく、自分の好きなように進めることができ、質問やアドバイスが欲しい時にはチューターがサポートをしてくれます。
Q. ロンドンでの生活について教えてください。
イギリスは、日本と似ている部分もあり、日本人にとっては住みやすいかと思います。「空気を読む(英語だとRead the room)」という文化がイギリスにもある点や、時間をかけて人と仲良くなる部分など日本人の特性に似ているなと思うことも多いです。生活面でいうと、電車が突然キャンセルされて来なかったり、宅配便がよく遅れたりなど日本では体験しないようなイギリスあるあるを経験しますが、そういう点も含め、イギリスが好きです。
ロンドン芸術大学に留学をして…
Q. 留学を経験して得たこと良かったことがあれば教えていただけますか?
新しい友人ができたこと、英語力が伸びたことです。
Q. MA Service Designに適している人やタイプなどがもし思い浮かべば教えていただけますか?
自主性・積極性のある方かなと思います。
Q. ロンドン芸術大学日本出願事務局(beo)のサポートを受けて良かったことがあればぜひお聞かせください。
ロンドン芸術大学日本出願事務局(beo)を通し、出願すると、通常よりも早く審査結果がわかるため、その分渡航までの準備がスムーズでした。また、ポートフォリオなどを含む出願書類のアドバイスをいただけるため、出願時に安心してプロセス準備を進めることができました。特にビザ申請は英語が得意な方でも、必要書類の準備が複雑なので、beoのサポートを利用することをおすすめします。
Q. 今後の展望、ご活動の予定などがあればぜひ教えてください。
MA Service Design卒業後は、イギリスで数年間キャリアを積みたいなと思っています。
Q. これからロンドン芸術大学に留学を考えている方へのアドバイスやメッセージをお願いします!
UALはクリエイティブ業界との強いコネクションがあり、卒業後のキャリアの足掛かりとなるチャンスもあるので、クリエイティブ業界で働きたい方には本当に良い大学です。留学準備、頑張ってください!!!
ロンドン芸術大学日本担当官よりメッセージ
Hiroseさんのように、必ずしもデザインの大学を卒業していなくても、職歴などをしっかりとアピールし合格される方もいらっしゃいます。「もっとたくさんの方にUALでサービスデザインを学んでほしい」とHiroseさんがおっしゃっていました。興味がある方は、ぜひロンドン芸術大学日本出願事務局(beo)までお問い合わせください。ご連絡お待ちしています!
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