留学レベル: Pre-sessional course(英語準備コース)>>Postgraduate(修士課程) |
カレッジ: University of the Arts London, Language Centre |
コース: 13 Week Pre-sessional Online>>Graduate Diploma Fashion, Central Saint Martins |
留学期間: 2023年5月~ |
CSM(Central Saint Martins)のGraduate Diploma Fashionにご進学されたShino Hitosugiさんより、コース開始前に受講された英語準備コース (Pre-sessional Course)の体験談をお寄せいただきました。
Q. 授業はどのようなスケジュールでしたか?
平日は毎日、日本時間の17時から21時(19時から30分間の休憩あり)の授業でした。
また、基本的に毎日の宿題や、コースの自習教材を使用した学習、さらに途中からはエッセイや制作に向けたリサーチなどを授業前や授業後に行いました。
Q. クラスの学生数や国籍比率を教えてください。
私のクラスは11人で、そのうち8人が中国、2人が日本、1人がタイからという国籍比率でした。コース全体では合計25クラスほどあり、少ないところでは5人、多いところでは15人以上のクラスもあったようです。全体的に日本人は少なく、コースの最後に行われる全学生が参加する渡航前レクチャーでは、250人ほど学生がいたのに対し日本人は8人程度だったのを記憶しています。
また、クラスは9月からの進学先の専攻が似た学生で構成されており、私のクラスではLCF(London College of Fashion)やCSM(Central Saint Martins)のファッションデザインやファッションマーケティング等のコースに進学予定の学生で構成されていました。中には大学院レベルに進学予定の学生進で構成されたクラスもあり、大学学部でファッションやその他芸術分野を学んだ方、ファッション関係のインターンシップ経験がある方が多かったです。
Q. 授業内容(カリキュラムなど)を教えていただけますか?
基本的には、授業内容は3つに分けられていると感じました。
まず一つ目は、エッセイやプレゼンテーション課題のためのAcademic Englishに関する授業です。教材をもとに、エッセイの書き方やリサーチの手順、重要語彙、さらには大学院レベルで必要不可欠なCritical thinkingについて学びます。ただ問題を解くだけではなく、クラスメイトと解答を相談し、トピックに関する自分の考えを話し合うこともありました。
二つ目は、TED talksなどの動画を見ながらノートを取り、要点やそれを踏まえた自分の意見や感想をディスカッションするものです。こちらは、私のクラスはファッションに関する動画が多く、英語のリスニングの力以外にも、ファッションに関する知識も身につけることができました。
三つ目は、与えられたお題についてパワーポイントでスライドを作成し、プレゼンテーションを行う授業です。これに関しては、自分の今までのキャリアや、パブリックアート、広告などを発表するもので回数を重ねるごとに緊張せずに発表できるようになりました。クラスメイトの発表を聞くことで、新しい発見などにもつながりました。
Q. Final Project/Assessmentに関して詳しく教えていただけますか?
ライティング課題の一つであるエッセイでは、「Cultural Hybridisation」に関する論文に対し、賛成か反対かを述べる課題がありました。「自分の専攻分野」「日本人としての自分のアイデンティティ」を踏まえて書くことを推奨されたため、私は主に「Hibridisation of Fashion in Japan」をテーマに、文明開化がもたらしたファッションの変化からロリータファッションなどについて書きました。
今までエッセイの書き方を本格的に教わったことがなかったので、苦労もありましたが、授業や自習教材として用意されている資料を繰り返し参照したり、先生とのチュートリアルを通して自分のわからないところを解決したりしながら、エッセイを書くことができました。
スピーキング課題の一つであるプレゼンテーションでは、「Climate Crisis」をテーマに作品を制作し、それについて7分説明、5分質疑応答を行いました。私は専攻分野がファッションデザインなのもあり、授業で学んだ持続可能性社会に向けたファッションの役割に関する知識を活かし、襤褸の技術から着想を得た羽織を制作し発表しました。
プレゼンテーションでは、テーマに対するマインドマップやムードボードの説明、自分の作品のアイデアを補足する統計結果(私はファッション産業が出す布の廃棄量の統計を利用)を発表しました。また、作品に関係するリサーチの説明、プロセスや結果、全体的な反省点などについても発表しました。
クラスによって準備期間は異なるようですが、私のクラスは作品のアイデア出しからプロセス、プレゼンテーションの内容、質疑応答の練習に至るまで練習の機会が何度かあり、本番までにパワーポイントのスライド構成や自身の発音など細部まで直すことができました。
スピーキングテストの一環でもあるため、作品の良し悪しは点数に含まれませんが、私のクラスは作品をどうしたらもっと良くできるか、というところまで先生に指摘していただきました。
私が特に印象に残っているのは、「テーマに関する率直な自分のフィーリングを感じさせるアプローチが足りない」と指摘されたことです。そのため私は「気候問題の解決により植物が活気を取り戻してほしい」という思いを込めて、植物の形をした端切れ布を複数切り抜き、背中に一つの植物を構成し配置しました。点数には含まれないものの、テーマに対するアイデアの独創性や説得力の有無、テーマに関する前向きな解決策を含んだ作品であるかなど、先生からの助言がありました。
Q. ほかの学生にPre-sessional Courseをお勧すすめしますか?
おすすめします!私はIELTSのスコアを満たしてなかったことが受講のきっかけではありましたが、英語力を伸ばすことに加えて、進学先のコース、さらにはUALで学ぶために必要なことをたくさん学べたと思っています。エッセイやプレゼンテーションで必要なAcademic Englishのスキルは、なかなか一人で身につけることは難しいですが、自分の専門分野や、興味のあることと絡めて学ぶことができたので、忙しい13週間ではありましたが楽しく学ぶことができました。
9月からは初めての留学となりとても不安ではありますが、Pre-Sessional Courseでクラスメイトと協力しあって行う課題があったり、授業外でSNSを利用して話すこともあったりなど、留学前に友達ができたことはとても心強いです。最初はスピーキングが1番苦手だったこともあり、クラスメイトと話したいことがあってもなかなか話せず、悔しい気持ちになりましたが、それをきっかけにみんなともっと話したいなという気持ちが生まれ、より英語の学習に身が入りました。
受講する前は、スコアを満たすための英語の勉強コースという印象もありましたが、実際には今後のUALでの生活や、自分の専攻科目の実践的なことについてなど、様々な経験や目標を持った学生たちと学び合える有意義で素敵なコースでした!
ロンドン芸術大学日本担当官よりメッセージ
英語準備コース(Pre-sessional Course)とは、ファウンデーションコース、学士コースや修士コースの開始前に開講される英語の準備コースです。 Pre-sessional Courseを一定の成績で修了すると、IELTSのスコアを取得することなくロンドン芸術大学のコースへ入学することが出来ます。詳しくはコース詳細よりご確認ください。
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